金属スクラップ等
METAL SCRAP
金属スクラップ(金属くず)に関する法規制の現状
令和8年5月25日・藤田行政書士事務所
金属くず業条例(県条例)や古物営業法による“金属に係る規制法令等”がありますが、近年金属スクラップ等の取引に伴う火災や有害物質の流出など環境汚染問題が発生しています。このため、この原因となる“有害使用済機器”の保管や処分に対する規制が許可されています。
(廃棄物処理法の改正、2018年4月1日施行)
また、ここ数年、太陽光パネルの銅線ケーブルの盗難など特定金属の盗難が多発し、これに対する法規制が強化されています。
(盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律の制定)
金属くず(スクラップ)を巡る法規制状況
1.金属くず業の届出(「金属くず業条例」(広島県))
広島県内で金属くず業を営もうとするものは、営業所ごとに公安委員会へ届け出なければなりません。
※金属くずとは、金属塊、金属製品(半製品を含む)その他の金属類であって、本来の製造目的にしたがって売買、交換、加工又は使用されるものです。また、古物営業法第2条第1項に規定する古物のいずれにも該当しないものを対象としています。
※金属くず業とは、金属くずを売買し、もしくは交換し、又は委託を受けて売買しもしくは交換する営業であって、金属くずを売却することのみを行うもの以外のものをいいます。
金属くず業を営もうとするものは、営業所ごと(営業所がないときは住所又は居所)に次の内容を公安委員会に届け出る必要があります。
〇法人の「名称、主たる事務所の所在地、代表者の住所、氏名及び生年月日」
〇営業所の名称及び所在地
2.古物商(古物営業法)
- 古物商(古物市場主)になるためには、古物商の許可が必要です。(古物営業法)
※古物商とは、許可を受けて古物を売買し、もしくは交換し、又は委託を受けて売買し、もしくは交換する営業であって、古物を売買すること又は自己が売却した物品を当該売却の相手方から買い受けることのみを行うもの以外の営業を行う者をいいます。
※広島県で古物営業を行う場合は、広島県の金属くず条例に基づき許可が必要です。なお、古物営業法の一部を改正する法律が、令和2年4月1日に施行され全国統一許可となりましたので、広島県公安委員会の許可を受けていれば、広島県以外で新たに古物営業を行おうとする場合でも、新たにその都道府県公安委員会の許可を取る必要はありません。
- 許可申請書類
〇許可申請書
〇略歴書、住民票の写し、誓約書、身分証明書、登記事項証明書&定款の写しなど
3.有害使用済機器の保管又は処分の届出(廃棄物処理法第17条の2)
有害使用済機器を保管又は処分する場合、県知事等へ届出が義務付け
(経緯)
鉛等の有害物質を含む使用済電気電子機器と金属スクラップ等が混合された物(いわゆる雑品スクラップ)が保管ヤードから火災や有害物質の流出などの生活環境保全上の支障が生じていることから、廃棄物処理法が改正され、これらを保管又は処分する場合、県知事への届出等が義務付けられました。(2018年4月1日施行)
(説明)
〇有害使用済機器とは
①家電リサイクル法対象品目:テレビや冷蔵庫などの家電4品目
②小型家電リサイクル法対象品目:プリンター、ノートパソコンなど28品目
以上の対象品目に指定された機器のうち、廃棄物ではなく、かつリユース(再使用)されないものを指します。
出典:環境省/有害使用済機器を保管又は処分する事業者のみなさまへ
〇届出の手続き
出典:広島県・循環型社会課/「有害使用済機器届出手引き」
- 届出書
(主な記載内容:名称、事業範囲、保管する事業場や保管場所の所在地、面積、保管する品目、保管量等、処分する事業場の所在地及び処分する品目、設置する施設の種類、数量、設置場所、設置年月日及び処理能力など) - 添付する書類や図面
(事業計画の概要を記載した書類、事業場の平面図及び付近見取図、事業の用に供する施設の処理方式、構造、設備の概要、構造を明らかにする平面図、断面図、構造図及び設計計算書並びに施設の付近見取図、処分後の廃棄物の処理方法など)
金属等スクラップ全体に対して、規制が強化される模様です。
廃棄物処理法の更なる改正により、「金属クラップの保管や処分が許可制となる見込みです。(現国会に改正案が提出されています。令和8年5月現在)
4.金属類の買取りの規制(令和8年6月20日施行予定)
盗難特定金属製物品の処分に関する法律(金属盗対策法)が令和7年6月20日制定され、1年後の令和8年6月20日施行されます。
この法律により、銅などの特定金属くずの買受けを行う営業を営む者は、買受業の届出をするとともに、買受の相手方の本人確認義務や取引記録の作成等が義務付けられました。
(経緯)
ここ数年、銅線ケーブルなど金属盗難が多発しており、盗んだ銅線ケーブルを買い取り業者に転売して利益を得ている実態があります。
一方、古物に該当しない金属くずの買い取りについては、金属くず条例が制定されている 17 道府県を除き規制がないため、全国的に規制する必要があることから金属盗対策法が制定されたものです。
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